限りある資源を未来に繋ぐリサイクルのひみつ
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東京タワー
東京タワーは、鉄骨構造でできており、
その建設には約4,000トンの鉄が使用されています。
鉄の強度と耐久性が塔の安定性を支えています! -
車の車体や部品
車のフレームとエンジン部品には、鉄が多く使われています!
特に車の安全性を保つための重要な構造部品は、
鉄の強度と耐久性に依存しています。 -
家電製品の外装
冷蔵庫や洗濯機などの大きな家電製品の外装には、
鉄製のものが多く使われています! -
楽器の弦など
ピアノの弦は、高張力の鋼(スチール)で作られています。
この鋼の弦がピアノの豊かな音色に変わります!
エレクトリックギターの弦も、ニッケルメッキされた
鉄製の芯線が多く使用されています。
地球の約3分の1は鉄でできていると言われています!
世界中のあらゆる場所で使われている、私たちの生活に欠かせない金属です。
しかし、鉄鉱石という限りある資源から採掘されるため、いつまでも掘り続けることはできません。
だからこそ、
リサイクルが重要
なのです!
リサイクルの流れと
私たちの役割
※1 スクラップとは、使用済みの金属製品や生産過程で生じる金属の廃材を指します。
鉄鋼業界と
CO2削減への取り組み
鉄を作る方法には大きく分けて二つあります。
一つは「高炉」を使って鉄鉱石を原料に鉄を作る方法で、もう一つは「電炉」を使って鉄スクラップをリサイクルして鉄を作る方法です。従来、多くの鉄は高炉を使って作られてきましたが、この方法では多くのCO₂が排出されてしまいます。
しかし、現在日本の鉄業界では、CO₂排出量を減らすために、高炉から電炉へと切り替える取り組みが進められています。電炉を使うことで、高炉に比べてCO₂の排出量を大幅に削減でき、鉄の製造プロセスがより環境に優しいものへと進化しているのです。
日本全体の排出量の割合
2020年度のデータでは、日本全体のCO₂排出量の約35%は産業活動から発生していることがわかります。
特に、鉄鋼業はその中でも大きな割合を占めていて、
産業部門のCO₂排出量の約37%(国全体のCO₂排出量の13%)にあたります。
そのため、鉄鋼業におけるCO₂排出削減は、今後の重要な課題となっているのです。